【国宝飛雲閣と憶昔席】 京の三名閣とも称される建物の一つ飛雲閣は、三層建ての楼閣建築。外観は非対称ながら、各層の積み方や屋根の形に絶妙のバランスをもつ屈指の名建築である。また飛雲閣に接続する憶昔席は、西本願寺の茶道師家藪内家の6代比老斎竹陰が手がけた茶室と考えられ、三畳半の本席に付書院と相伴席を付加する格調高い構成の茶室である。燕庵の間取りにも通じ、藪内家らしい作風を示す。現在、両者とも全面的な屋根の葺き替え工事を行っている最中で(2020年に竣工予定)、足場から各層を間近に観察することができる。
第35回茶室見学会 飛雲閣と茶室憶昔席(いくじゃくせき)の修理工事現場 滴翠園、対面所、白書院、ほか〔一般社団法人 日本建築協会〕
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